囲碁にまつわる言葉(あ)
2024/3/7
「囲碁の盤は19路?」
囲碁発祥の地中国では、17路盤で打たれていたようです。中国伝来の碁盤が正倉院に保存されていますが、17路盤です。
日本の奈良時代頃から、19路で打たれるようになったようです。当時の暦は一年360日で、19×19で361が最も近いです、一年の天の運行になぞらえたと言われています。罫線の交点の9箇所を星と呼び、中央の星を天元と呼ぶのは、碁盤全体を宇宙と見立てたものでしょう。
天元を必ず作るには、引かれる線は、奇数で、全体が正方形でなければなりません。この条件で、初心者用に9路盤、13路盤も使われています。
しかし、天元に拘らなければ偶数路の碁盤もありでしょう。実際に、横浜市栄区の囲碁普及ボランティアの皆さんは「パチリコ」という名称で、6路の独自の小さい碁盤を用いていらっしゃいます。また、千葉県少年少女囲碁連盟でも入門期に、6路盤を使用していらっしゃいます。始めに、オセロのように中央に白黒2子ずつ互い違いに置いてから始めるのだそうです。短時間で勝敗が分かり、ルールを理解させるのに便利だそうです。極めつきは4路盤です。日本棋院張栩九段が「囲碁パズル」という名称で推奨していらっしゃいます。
19路盤
13路盤
9路盤
6路盤
張栩九段