囲碁にまつわる言葉(ち)
2023/4/28
「枕草子」その1
清少納言も「枕草子」の中で囲碁に触れています。源氏物語ほど文字数は多くありませんが、紹介しましょう。この時代の日常生活を語るためには、囲碁は外せないものだったのでしょう。
23段
碁石を使って、歌の間違いの数を数えようとする場面が描かれています。
囲碁の道具は、いつでも身近に置いておく家具のようなものだったのでしょう。
140段「つれづれなぐさむるもの」
「碁。雙六。物語。三つ四つの稚児の・・・」
と、囲碁を最初に紹介しています。
146段
身分の高い人と低い人の対局の様子を描写しています。
「碁を、やむごとなき人のうつとて、紐うちとき、ないがしろなるけしきに拾いをくに、おとりたる人の、ゐづまひもかしこまりたるけしきにて、碁盤よりは、すこしとほくて、およびて袖のしたはいま片手してひかへなどして、うちゐたるもをかし。」
そりゃあ、誰だって腰が引けるでしょう。
201段 「こころにくきもの」
「夜いたくふけて、御前にもおほとのごもり、人々みな寝ぬるのち、外のかたに殿上人などのものなどいふ、奥に碁石の笥に入るる音あまたたび聞ゆる、いと心にくし。」
そんな音にも奥ゆかしさを感じるものですかね。
215段「あそびわざは」
「小弓。碁。さまあしけれど、鞠もをかし。」
碁は、男女隔てなく遊べます。