囲碁にまつわる言葉(ら)
2023/9/17
「仲邑女流棋聖、韓国へ」
仲邑菫さん(14歳)は、日本棋院に所属するプロ棋士の一人である。早くから才能を開花させ、現在女流棋聖のタイトルを保持している。周囲から見ると、まさに順風満帆の囲碁ライフを送っている。ところが、この仲邑さんは、来年3月から、韓国棋院へ客員棋士として移籍することになる模様である。
(s(最年少記録))参照
今までは、中国、台湾、韓国から日本へ才能ある棋士が多数やって来た。日本のレベルが高く、努力すれば高収入が約束され、タイトル等の名誉も手に入れることができたからである。呉清源、林海峯、趙治勲、張栩等はタイトルホルダーとなり、日本の囲碁界で活躍した。今も数十名の外国人棋士が日本で活動している。
ところが、最近の日本の囲碁界は落ち目である。中国、韓国に敵わなくなってきている。世界チャンピオンは、中国、韓国に持っていかれたままになって、日本がその地位に就く見込みはない。
こんな状況で、仲邑さんはより高いレベルで力量を高めたいという意欲から、韓国への移籍を決断した。実現すれば、外国に籍を移して活動する日本人棋士の第1号となる。韓国移籍中は、日本での対局は全て不戦敗になるという。そんなリスクを冒してまでの決断に、日本の囲碁ファンは熱烈に応援したいものである。