囲碁にまつわる言葉(を) - 横浜市退職小学校長会

囲碁にまつわる言葉(を)

2023/6/9
囲碁同好会事業部のアイキャッチ画像

「認知症予防効果」

 

医師の飯塚あいさん(東京都健康長寿医療センター)は、中学1年で囲碁を始め、プロを目指したこともあるそうです。そして、医師となってからも、囲碁との関わりを大切にしてこられました。

 

「囲碁には認知機能の低下抑制効果がある」という仮説を実証しようと研究を進めた結果を2018年1月に、アメリカの認知症関連の学術雑誌に発表されました。

 

研究の概要

平均89歳前後で囲碁の経験のない認知症の施設入居者らに声をかけ、教える人たちと教えない人たちに分けた。

 

週1回1時間、計15回行い、9路盤で打てるようになる入門講座を行った。

 

この結果、囲碁を教えてもらった人たちは、つまずかないようにするなどの「注意機能」、複雑な情報を保持し、対応する「ワーキングメモリー」の維持や向上の可能性が示された。教えない人たちは低下した。

 

飯塚さんの話

「ボードゲームは、ほかにもある。将棋は駒の動き、麻雀は手役を覚えるのが大変。囲碁で覚えるのは『交互に打つ』『線と線の交わる点に打つ』『相手の石を上下左右に囲めば取れる』の3つ。あとは好きな場所に打っていい。簡単なのが受け入れられやすい。」

「しかも、局面に応じて絶えず考える。序盤は空間の感覚が必要。中盤は相手の打ち方を読み、注意する。終盤は陣地の計算をする。頭の働かせ方が違うだけでなく、常に新しい方法を考える。それが脳の活性化につながる。」

「薬を使わない認知症へのアプローチとして、囲碁の効果には可能性がある。興味を持って楽しんでもらえれば、知的活動を通して社会的な交流もできる。」

 

今からでも遅くない。囲碁を始めましょう。人生の終末期を豊かなものにしましょう。

 

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指し棒で説明する女性医師(医者)のイラスト

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