囲碁にまつわる言葉(ヌ) - 横浜市退職小学校長会

囲碁にまつわる言葉(ヌ)

2025/1/13
囲碁同好会事業部のアイキャッチ画像

「本因坊算砂」

信長・秀吉・家康に仕え、囲碁、将棋の発展に寄与した第一世本因坊算砂(僧名は日塊)は、第1回の囲碁殿堂入りに列されている。

算砂は、「囲碁之狂哥」という囲碁の心構えを記した歌を残している。

藝(わがげい)を我見かへる事は打忘れ(うちわすれ)人のくもりをいふぞをかしき     

自分の藝を反省しないで、他人のくもり(弱点)ばかりを口にしてはいけません。

続けて、

石立(いしだて)は相手によりて打ちかへよさて劫(こう)つもり時の見合(みあわせ)

相手によって、布石の工夫をしなさい。劫を仕掛けるときは、天下の形勢をよくみなさい。

上手とてあまりの気過恐るなよ又おそれぬもあしきなりかり

相手が格上だからといって、気合過多になったり恐れすぎたりせずに

囲碁ハただ下手(へた)と打つとも大事也少事と思ふ道のあしさよ

自分より弱い人と対する場合もしっかり打ちなさい。

身の上のまけになるをばしらづしてむかふばかりをみるぞ下手なり

猪武者ではだめですよ

番数を勝ほど後をしめてうてすこしも心ゆるしはすな

勝って兜の緒を締めよ

苟(かりそ)めも諸道の非難無益なり手前の義理を詮さくは良し

他人を批判せずに、自分を振り返りなさい

 

まだ続くが、さすが日本の囲碁の父と讃えられる偉人。他芸にも通ずる含蓄のある言葉を残しています。

味わいましょう。

参考文献「碁のうた碁のこころ」秋山賢司 講談社

 

トピック一覧を見る

戻る