囲碁にまつわる言葉(b) - 横浜市退職小学校長会

囲碁にまつわる言葉(b)

2022/5/20
囲碁同好会事業部のアイキャッチ画像

「オセロ」

囲碁と同じように、黒と白の丸い形の駒とボード(碁盤のように升目がかいてある)を使うゲームである。オセロゲームの起源は囲碁にある。戦後の焼け野原、青空教室。水戸市の中学1年生の間で、ある遊びが始まった。後にオセロ普及に尽力された長谷川五郎さんも、この遊びの中心にいた。囲碁の「相手の石を囲んだら取れる」というルールをよく知らないまま遊んでいたが、長谷川さんの発案で、「相手の石を挟んだら取る」というルールが生まれた。囲碁と違い、升目の交点に石を置くのではなく、升目の中に石を置くのをルールにした。碁石を使うので、挟んだ石をいちいち全部白黒入れ替えるという面倒な作業をしていたという。そこで、ある級友がボール紙製の表裏が使える駒を作ってきてくれた。1945年から50年頃にかけて、水戸中、水戸一高の休み時間にこの遊びが流行った。

 

しかし、生徒の卒業と同時にこの遊びは忘れられていった。長谷川さんは、茨城大学で囲碁部に所属した。卒業後、勤務先の女子職員に囲碁の指導を頼まれ、引き受けたが1ヶ月ももたずに女子職員は挫折。そこで以前のゲームを思い出し、牛乳瓶の蓋を使って駒を作り、8×8の盤を使って奥さんに教えると、夢中になって遊んでくれた。翌日会社に持っていくと、面白いと大反響。道具一式をプレゼントすることになった。これから後、女子社員の間で愛好者が増え、昼休みの人気ゲームとなった。

 

今では、日本だけでなく全世界で楽しまれているオセロゲーム。その普及の話は、別の機会に措くとして、命名者は長谷川さんの父君で英文学者長谷川四郎氏である。シェークスピアの劇からとったという。美しい妻(白)を持つオセロ(黒)が緑の平原(緑の盤)で勇敢に戦う様子が、ゲームにぴったりだという解釈による。

オセロをする男の子イラスト・オセロゲーム に対する画像結果

 

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