囲碁にまつわる言葉(N)
2022/1/6

「那智黒(なちぐろ)」
三重県熊野市神川町で産出される硬質で黒色の粘板岩の一種。
平安時代には硯として使われていた。その他、置物や装飾品の材料として知られている。そして、明治20年頃からは、囲碁の黒石の材料ととして使われるようになった。硬くて光沢があり、厚みが加われば申し分がない。碁石の高級品である。囲碁の道具に拘る人には垂涎の品である。
これらの製品は、和歌山県「熊野那智大社」周辺で販売されてきた。そのため産地の熊野市神川町の名前ではなく、那智の黒い石ということで、「那智黒」と呼ばれるようになった。