歩こう!!神奈川 【横浜山手散歩】(見学会ブログNO 3 )

『 横浜 山手の散歩道 連載 3 』
『横浜地方気象台』・・・前号で紹介した『アメリカ山公園(山手97番)』(元町中華街駅6番改札を出てエスカレーターで上った所)を通リぬけ、緩い坂道を少し上ると「横浜地方気象台の建物(写真)」が左手に見えてきます。この地番は、山手99番地となります。この気象台は1896(明治29)年8月1日、当時は神奈川県測候所として海岸通り一丁目(現在の山下公園付近)に設立されました。大正12年の関東大震災によって建物のすべてが消失し、現在の建物は1927(昭和2)年に建設(注➀)されて、同11月より業務を開始しました。館内解説によると、県における気象観測の歴史は古く、ヘボン式ローマ字で有名なJ.C.ヘボン博士による気象観測まで溯るそうです。アメリカから来日する際、気象観測機器を持参し1859(安政6)年から1869(明治2)年まで調査が続けられたそうです。観測結果はアメリカ気象台に報告され、ジャパン・ヘラルド社紙上(注➁)にも公表されました。気象台庁舎は2003(平成15)年、横浜市歴史的建造物に登録されました。その建築様式は1920~30年頃流行したアール・デコと呼ばれる装飾様式で、その面影は玄関上の装飾部分や柱の幾何学模様に見られます。気象台では、天気、気温、湿度、日照時間、降水量、風向きや速さなど気象観測や地震の観測をしています。尚、気象台では、学校への出前授業もしているとの事です。《写真は、館内の様子と外にある古井戸》
※1、気象台の現在地、山手99番は、旧アメリカ軍の海軍病院だった。
※2、ジャパン・ヘラルド社は、1861年、横浜で最初の週刊新聞「ジャパン・ヘラルド」を63年には日本最初の日刊新聞「デイリー・ジャパン・ヘラルド」を発行した。
※次回、ブログは6月25日頃、更新します。