歩こう!!神奈川 【歴史散歩】 (見学会ブログNO21)
2022/10/10

連載『神奈川宿を歩く➅~神奈川湊は良い湊』
写真〈下〉は現在の《洲崎神社の鳥居》です。洲崎神社は、京急神奈川駅を降り、目の前の宮前商店街(青木橋から辿ると幸ヶ谷小学校方面に向かって)を歩くこと、約5分、旧東海道沿いにある神社です。正しくは《洲崎大神》と言い、あの源頼朝が安房国、安房神社の神をこの地に招いたのが始まりと伝えられています。昔、この神社にあった御神木〈アハキ〉が訛って、青木町の町名になったとも言われます。画像〈上〉をよくご覧ください。これは、おそらく幕末期の【神奈川湊】です。画面下の方に「鳥居」が見えます。これが、写真〈下〉《洲崎神社の鳥居》~勿論、鳥居自体はコンクリート製に変っていますが、位置は全く同じ~です。神社の門前を左右に往来しているのが、旧東海道となります。ですから、現在の国道15号線(第一京浜)~洲崎神社からわずか50m程の付近~は、海岸線であり【神奈川湊】のあったことがよく分かります。確かに、鳥居から国道15号線に向って土地が傾斜していることは、実際に歩いて見るとよく分かります(機会があれば、是非、体感してみてください)。さて、【神奈川湊】は、ほぼ現在の国道15号線に沿って、鶴屋町1丁目・2丁目・3丁目へと至る辺りに位置していました。この湊が良い湊と言われた訳は、別名『風待ち湊』とも言い、当然江戸時代は帆船であったので、船を進ませるのに最も理想的な風向きを待つ入江があったことが、その理由と考えられます。画像〈上〉でも、たくさんの帆船が帆を降ろして碇泊しているのが分かります。多くの荷を積みおろし、それを蓄えておくための「倉庫群」も海岸線に沿ってあったようです。
➜➜➜ 次号、ブログNO.22に続く、10月25日頃予定 連載「神奈川宿」です。