歩こう!!神奈川 【歴史散歩】 (見学会ブログNO26) - 横浜市退職小学校長会

歩こう!!神奈川 【歴史散歩】 (見学会ブログNO26) 

2022/12/26

連載 『神奈川宿を歩く⑪ ~最終号~長延寺跡はオランダ領事館』

お届けしてきました《見学会ブログ~横浜三宿編~》は最終号となります。神奈川宿については➀から⑪(今回)と連載しました。最終号は、『長延寺跡はオランダ領事館』であったことをお伝えします。

(1)長延寺跡は何処か? 京浜急行・神奈川新町駅の近くに、神奈川通東公園があります。ここが長延寺跡(写真下)です。長延寺は1965(昭和40)年までこの地にあったそうです。寺は1631(寛永8)年創建されたという浄土真宗の寺で、開港当時はオランダ領事館があったところです。

(2)長延寺は宿の東外れで重要だったとは? この寺は神奈川宿江戸方入口に当たり「江戸見附」が存在していました。見附には街道の両側に《土居(写真上:神奈川宿入口土居絵図、神奈川県立公文書館所蔵、撮影日7月17日)》と呼ばれる土盛りがありました。土盛りは絵図から分かるように「桝形」に築かれ、その上には柵(竹矢来)が組まれていました。土居の断面は台形で、その基底部は幅およそ4・2m(2間2尺)頂部の幅はおよそ60㎝(2尺)高さはおよそ2・5m(8尺5寸)で、さらに最上部には高さ75㎝(2尺5寸)の柵が設置されていました。

(3)なぜ、土居が築かれたのか? 横浜市歴史博物館学芸員によると、土居の構造や大きさなどから恐らく「簡易な防護施設」だったようです。但し、江戸後期においては宿場の入口(または出口)としての役目を果たしたようです。大名の参勤交代では、宿場の入口「見附」において行列を整え直して威風堂々と宿場に入ったと想像されます。また「見附」には、大名ら一行が宿泊する本陣または脇本陣の主らが出迎えたようです

お断り:見学会ブログは、資料収集のためしばらくお休みします。次号「ブログNO.27は来年1月10日頃を予定しています。

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