歩こう!!神奈川 歴史散歩 2023年見学会ブログNO2 - 横浜市退職小学校長会

歩こう!!神奈川 歴史散歩 2023年見学会ブログNO2

2023/2/25

連載 『鎌倉名越街道を歩く~今年のブログは鎌倉(南東)方面です~』

今年の見学会(1回目)は、9月19日(火)に鎌倉を予定しています。毎月2回(10日と25日更新)のブログ内容は『鎌倉名越街道を歩く』としました。

今回は、予定のコースのお寺【常栄寺~別名:ぼた餅寺】を紹介します。

【常栄寺】・・・日蓮宗 山号・寺号は慧雲(けいうん)山、常栄寺と言い、創建は1606(慶長11)年、開山したのは日詔(にっしょう)上人とされています。寺伝によりますと、鎌倉時代、源頼朝が山の上に由比ガ浜を眺めるための桟敷を作ったのがその興りとされています。1271(文永8)年のこと、日蓮聖人「龍ノ口法難」の折、裸馬に乗せられ鎌倉の大路・小路を引き廻され、処刑のため刑場である「現在の龍口寺」に引かれて行ったとあります。引き廻しの際、「桟敷の尼」とされる日蓮宗の尼僧が聖人の前に歩み寄り「胡麻の餅」を捧げた有名な美談物語(あくまでも、伝承ですが~筆者記~)があります。この時、聖人は刑を免れたことから「御首継ぎに胡麻の餅」の由来となりました。時はくだり、江戸時代、紀州徳川家~家老水野重良の娘で日蓮宗に帰依した日祐(にちゆう)尼が開基し、桟敷の尼の法名「妙常日栄」の名を取って【常栄寺】となりました。

《ぼた餅を捧げられた日蓮聖人の言葉》・・・尼の心を喜び「われ権勢を敵とするも、民衆に見方あり」と。

《開基》とは、寺院を創建する際、資財を提供して寺の基礎を築くこと。

【ぼた餅供養は今も続く】・・・龍ノ口法難があった9月12日には、本尊である『三宝祖師』像に、ぼた餅を捧げ参詣人にもぼた餅の供養接待が行なわれると言います。ぼた餅は、厄を除くとされ多くの人で終日賑わうそうです。こじんまりとした境内(写真)ですが、レンギョウ・シャガ・アラゲハンゴンソウ・コスモスなど花の数が多いことでも有名です。今年は、鎌倉見学9月19日〈火〉の丁度、1週間前が12日〈火〉です。当日、筆者もぼた餅をいただきに常栄寺に行ってみたいと思います。

アクセス:鎌倉駅東口より徒歩約7~10分  住所:鎌倉市大町1-12-11  参考図書:鎌倉の寺小辞典(鎌倉春秋社)など

  • 連載『鎌倉名越街道を歩く』 次号NO3は、3月10日頃を予定しています。
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