歩こう!!神奈川 歴史散歩 2023年見学会ブログNO5

連載 『鎌倉名越街道を歩く~今年のブログは鎌倉(南東)方面です~』
今年の見学会(1回目)は、9月19日(火)に鎌倉を予定しています。毎月2回(10日と25日更新)のブログ内容は『鎌倉名越街道を歩く』としました。今回は、予定コースのお寺【政子ゆかりの寺~安養寺に残る二つの印塔】を紹介します。
【安養院に残る宝篋(ほうきょう)印塔】写真(下)の印塔は、安養院本堂の裏手にあって、1308(徳治3)年の銘があります。鎌倉にあるおそらく最古の石塔と考えられています。国の重要文化財に指定されているこの石塔は、一説に、浄土宗第三祖といわれる名僧の尊観(北条一族である名越朝時の次男)の墓と伝えられています。この尊観は、大町に善導寺を建立し名越派として活躍しましたが、後になってこの地に大寺として拡大し、北条政子の印塔をここに移したとされます。⦅実際に、この印塔は政子の印塔より、高さ・幅ともにおよそ2倍もの大きさです。写真はブログ用に大きさを調整しています。実際は、是非見学当日に確かめましょう。⦆
写真上の印塔が、政子の墓(供養塔)です。「安養院殿如実妙観大禅定尼、嘉禄元(1225)年七月十三日」と銘打ってありますから、間違いなく、頼朝の妻、政子のものでしょう。『吾妻鏡』の記録によると、「政子は嘉禄元年七月十一日に亡くなり、勝長寿院で火葬された」とありますので、日にちのズレは二日ありますが、政子を供養したものに間違いないでしょう。さらに、『吾妻鏡』によりますと、「嘉禄元年5月29日に政子は病気にかかり、6月3日には快復したが7日再び悪化。8日深夜になって生きているうちに自分のための仏事をして冥福を祈る逆修を始めて、7月8日危篤状態となり東の御所に移され、11日午前2時頃死去~享年69歳~」と記録されています。ちなみに、鎌倉市内【寿福寺】裏手の「やぐら」内にある五輪塔も政子の墓と伝えられています。
安養院 アクセス:鎌倉駅東口より徒歩約15分 住所:鎌倉市大町3-1-22
拝観料:200円 8時~16時
延命寺 アクセス:鎌倉駅より徒歩約5分 住所:鎌倉市材木座1-1-3 拝観料(志納)
- 連載『鎌倉名越街道を歩く』 次号NO6は、4月25日頃を予定しています。