歩こう!! 神奈川 【2026年度 連載 山手散歩 ブログ NO2】

連載:山手「フランス山とは」 NO2 元町中華街駅から中村川に沿って進むと大きな歩道橋が目に入ってきます。歩道橋を港の見える丘公園に向かう所に「フランス山」があります。かつてフランス軍の施設や領事館があったことからこの名前が付いています。緑に囲まれた公園は、テラスや階段状の遊歩道が整備された空間で、山手地区散策ルートの中でも少し落ち着いた雰囲気のある場所です。公園内にはいくつかの歴史遺構を見ることができます。そのいくつかを紹介します。➡ 【かつてのフランス領事公邸(横浜開港資料館蔵)】
◆領事公邸跡の石積みと風車・・・公邸の基礎部分や石積みの擁壁が残されていて「フランス領事公邸遺構」として案内図があります。石造りの土台や壁面が階段状に露出していて、当時の建物の規模や配置を想像することができます。公邸で使用されていた風車の形は写真資料が残されていないため判りません。しかし、当時使われていたフェリス女学院の赤い風車の写真から、多翼型風車であったろうと思われます。なお、フランス山の風車は1909(明治42)年頃まで存在していたようです。現在、記念モニュメントとして風車が設置されています。その色は、フランス国旗の色にちなんでトリコール〈青・白・赤〉に塗り分けられています。風車が回ると水を汲み揚げるようになっています。 ➡ 【公邸の歴史遺構(一部)、後方に、多翼型風車モニュメント】
◆レンガ造り井戸遺構・・・この井戸は1896(明治29)年の領事公邸竣工時に、上水道が山手まで敷設されていなかったため設置されたものです。水はすでに涸れていますが、井戸の深さは約30mで、使われているレンガは円形に積むために扇形をしています。また、公園整備に際し、井戸の周囲から井戸汲み揚げ用風車の基礎4基も出土しました。その内の一つを現状保存しています。➡ 【井戸の遺構】