囲碁にまつわる言葉(し)
2024/5/4

「明治の元勲たち」
明治の元勲たちも、多く囲碁を嗜んだ。そして、詩作も残している。
大久保利通
雪夜囲碁
寒灯挑尽夜沈沈(寒灯かかげ尽くして夜沈沈)
寒々とした灯は消えかかり、夜は更けていく
雪敲閑窓和棋音(雪は閑窓を敲き、棋音に和す)
雪は暗い窓をたたいて、碁の音と調和する
誰識殿中有妙趣(誰か識る、殿中に妙趣有と)
誰が知っているだろうか、この部屋に趣のあることを
争心元是属無心(争心元これ無心に属す)
勝負を争う心は無心の境地に通ずる
伊藤博文
雁金準一六段の昇段祝賀会に招かれて、即興で扇面に書いた詩
東西分局勢(東西に局勢を分かち)
黒白闘雌雄(黒白雌雄を闘わす)
坐看輸蠃跡(座して輸蠃の跡を看れば) 輸蠃(しゅえい)(勝ちと負けのこと)
賢愚老此中(賢愚此の中に老ゆ)
西郷隆盛
碁を嗜み、詩作も多いが、碁に関する詩は見当たらない。
以上、「碁のうた 碁のこころ」 秋山賢司著 より引用