3月読書会「春雨の村野四郎記念館文学散歩」楽しかったです。

3月23日(木)雨、横浜中央通路ドトール前に4人集合。東横線ホームで1人加わり5人で分倍河原駅に向かいました。色とりどりの傘の下、13人が「お久しぶり!」と集合です。分倍河原の合戦では、有利だった鎌倉勢が新田軍を深追いしなかったので倒幕できたそうです。前足を上げた馬上で大太刀を振り上げる新田義貞公は「きっ」と鎌倉を睨んだままの銅像、お疲れ様です。5,6分バスで「郷土の森正面入り口」へ。欅(けやき)の並木は高く、空は低く、銀色の雨にけむった幻想的な景色、「いいねえ。」の会話が飛び交いました。入場料は大人300円です。
「村野四郎記念館」は入口近くの旧府中尋常高等小学校1階。三角屋根の時計台と玄関ポーチ付きのクリーム色の木造校舎、教室の下にはチューリップ、すみれ、菜の花、キンギョソウが咲き濡れています。スリッパに履き替えていると正面のオルガンから「巣立ちの歌」が流れ、13人それぞれが小声で口ずさんでいました。「花の色 雲の影 懐かしい あの想い出 過ぎし日の窓に残して 巣立ちゆく 今日の別れ‥」村野四郎は多摩川沿いの武蔵野で酒や穀物商を営む裕福な旧家出身です。生家と家族コーナーで家族全員で詩歌を愉しむ様子が出品されていました。「呼びまどひ喜びましき母の子は 一郎二郎三郎四郎五郎六郎はかけて七郎」 次郎の歌です。男の子は7人、他に女の子も5人、兄弟姉妹12人!凄い。しかも全員文学好きで勤勉。村野四郎の詩が、死を詠んでも透明で虚無に落ちないわけが分かったような気になります。彼自身、生涯、実業家と現代詩人の両面を持ち続けました。(二束のわらじコーナーから) 芭蕉への強い共感は、独自の道を行く強さや現実の中に美を直視する姿勢への憧れがあると解説にあります。なるほどですね。体操詩集の斬新なアイデアの元は「奥の細道」かも。文学館や記念館の魅力は、作家自身が立体的に多面的に迫って来る楽しさです。木造校舎の窓から眺める雨の桜も綺麗です。教科書、掛図、五玉大算盤、足踏みミシン、体操教具等も楽しかったです。
郷土の博物館は、広大で古墳時代から現代までの府中市の自然、生活、伝統を実体験できるように展示、飽きることはありません。こちらも読書会13人様貸し切り状態。ゆっくり鑑賞できました。古民家での昼食後、林、花園、川崎平右衛門像、物産館等を巡り「なぜ、府中市はこんなに立派で設備の整った公園が造れたか」「園内放送でひっきりなしにプラネタリウム見学を呼びかけるのは無駄ではないか」等喋りながら、ポコポコとバス停に向かいました。3人ほど、地図で発見した古城跡へ行った人も。雨の散歩はいいものです。春だからでしょうね。
昔の跳び箱