6月読書会のお知らせー100冊目は「バタフライ和文タイプ事務所」ー
2024/6/1
衣更えの6月、そして読書と文学散歩の会が発足して(2009年)100冊目の本を読み合う6月です。
6月は小川洋子作「バタフライ和文タイプ事務所」。短編物語です。
梅雨入りに相応しい現実か幻想か。人間的?機械的?・・境界線の無い官能検査を受けるような奇妙さ。
もう少し人間と真正面から向き合う小説なら・・梅雨のうそ寒さを感じるのは私だけでしょうか。
医学部大学院生の学会発表用の論文原稿等を打ち付ける単調でリズミカルな音、タイピストたちが大声で確認し合う「亀頭カンのカンは冠です」「子宮膣部の糜爛の糜の字が欠けて」等の事務的な声と2階の活字管理人の活字にふれる指先等の描写・・文字の力にアッシリアの学者が屈した「文字禍」中島敦作と似ていても違う物語です。
皆様のご感想をお待ちしております。
作者は現代の文学賞を数多く受賞。海外でも評価の高い作家です。
*日時 6月27日(木)10時~12時
*会場 青少年育成センター地下2階
*日本文学100年の名作 第10巻「バタフライ和文タイプ事務所」新潮文庫
◊♠♣♥♦◊♠♣♥♦ 読書会広報部 ◊♠♣♥♦◊♠♣♥♦
5月文学散歩