囲碁にまつわる言葉(ウ)
2025/7/18
「発心集」鴨長明
第六の八に「時光、茂光、数奇天聴に及ぶ事」というエピソードが紹介されている。
時光という笙(しょう)吹きと茂光という篳篥(ひちりき)師が、囲碁を打ちながら、「裏頭楽」という曲を唱和して愉しんでいた。
そこへ、内裏から時光へお召しがかかった。使いの者が伝えに来たが、興が乗って二人で体をゆらして歌っていた。使いの者の言葉が、耳に入らなかった。使いの者が内裏へことの次第をお伝えしたところ、
「ああ、すばらしい者たちだ。それほど音楽を愛好して何事も忘れることは尊いことだ。」
と仰せられた。
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鴨長明