囲碁にまつわる言葉(Y)
2022/4/22

「碁盤は長方形」
碁盤の升の全体の形は正方形ではない。長方形である。一方の長さが、約3センチメートル長い。この長さは、江戸時代本因坊三世道悦が定めたと伝えられている。対戦するときは、短い方に正対して向かい合う。このほうが見た目でしっくりくるらしい。斜め下を見下ろす格好になるからだろうか。また、長短がなければ、どこに着席してもよいことになる。どの向きに設えてもよいことになる。様式を尊ぶ和の美意識からしたら、しまりがなく思われるかもしれない。
新聞や書籍の対局図は、正方形に描かれる。真上から見下ろす格好が自然だからだろうか。対局者を想定せず、純粋に棋譜だけを理解すれば足りるからであろう。
碁石の大きさも違う。黒石のほうを大きく作ってある。白直径21.9ミリ、黒直径22.2ミリである。白は膨張色で大きく見えるため、見た目を揃えるためである。